今回は日野じゃなくて実力派の兵頭一歩氏が脚本を担当していたためか、珍しく人物描写がしっかりできていた印象。単に俺が人間ドラマに期待するのをやめたせいかもしれないが。幼なじみのでかい顔の少年とバルガス爺さんとのやりとりで、AGEシステムの弱点(データが無いと武器を作れないし、運用方法もわからない)を感情を交えて説明できていたのがグッド。オペ子の悲壮感漂う表情も良かった。逆にレギュラー級のメンバーはまだまだテンプレから抜けきれてないな。ずっとこのままのような気がするが。加えて、若干UEが話の都合に合わせて動きすぎており、緊張感が損なわれているように見えたのが気になったが、それは今後UEの正体と共に明らかになるだろう。なるといいなあ。
実は俺AGEの設定結構好きなんだよね。語られない部分が多すぎるせいで荒唐無稽に見えるけど、案外理にかなってたりするんじゃないか? と思えるポイントがあって。
あるサイトの考察で見たんだけど、AGEの世界って人類同士の戦争が長いこと行われなかった世界なので、かつてのモビルスーツ開発・運用技術は失われつつあるのではないかという説があるんだな。2話でセリフだけ登場した「ビームライフル」はすでにロストテクノロジーになっている可能性があるということだ。つまり、AGE世界の連邦軍の練度はF91か、Vガンレベル。そりゃUEの侵入だってたやすく許しちゃうはずだな。技術を継承していたアスノ家も、ガンダムの設計図とフリットだけを残して滅亡。急ごしらえでジェノアスを生産したはいいものの、どうやらUEが人里に寄り付かないらしいということが判明してからは、防衛予算すら削られる一方。14年間戦ってきたといっても、散発的な戦闘があるだけで大規模な戦争状態には突入しておらず、世論の反応はフリットのクラスメイトや先生のような冷ややかなものだったのだろう。「そうは言っても……」と思っても、危機がきちんと把握されなければどんどん対策が杜撰になっていくのは福島原発の例を見れば明らか。
業を煮やしたブルーザー司令は、流れ着いたフリットを拾い、おそらく連邦正規軍には見向きもされなかったであろうガンダムの設計図を見て、ガンダムAGE-1の開発、副司令を始めとする実行部隊の設立に乗り出した……こんなところだろうか。公式設定見れば早い気もするが、それやるとなんか負けた気がするので、でたらめな考察をするのである。
 
ネコミミらしきものをつけた全裸の兄ちゃん登場。今回の腐女子枠だろうか。プルツーみたいな登場の仕方だが、強化人間というより単なる睡眠装置のように見えるな。銀英伝に出てきた短時間でたっぷり眠れるがあんまり寝た気がしないやつ。この兄ちゃん、MSV厨が激怒しそうな二つ名だが、あまり俺はMSVをよく知らないので黙っておこう。
一方で、我らがドレッドヘアー艦長は出番なし。いつぞやのディアッカみたいに数カ月間放置されたりして……。
 
そんな訳で(人間ドラマ以外は)来週も期待大な3話でした。