機動戦士ガンダムAGE 第二話

やればできるじゃないかAGE。こういうのが見たかったんだよ。相変わらず人物描写はなっちゃいないが、それよりもバトルとギミックを楽しむ番組として開き直れればじゅうぶんお釣りが来る。なによりAGEシステムという発想が大変すばらしい。
AGEシステムと聞いて武装を持ち歩いていつでも換装できるF90や、平成仮面ライダーのフォームチェンジ的なものを想像していたんだけど、まさかのロックマン方式とは。
これ以外と重要なファクターだと思うんだけど、AGEビルダーっていわゆる「補給と生産」という概念を中心に据えたってことなんじゃないかと思うんだよな。いやあれガチャポン戦士のガチャベースみたいだなと思っただけなんだけど。AGEビルダーというおもちゃを使って、戦局に応じてどのような兵器を生産すべきか、そのためには何が必要か、っていう戦略的な楽しみ方を極限までミニマムにしたうえで視聴者に提供しているわけだよ。そこが従来の換装型ガンダム(F90やストライク&インパルス)と一線を画すところなんだな。
これって実はファーストにしかなかった要素なんだよなぁ*1。Ζ以降は工廠と距離置いちゃうし、基本的にどのガンダムも「手持ちの限られた兵器でどう攻略するか」っていう話になるから。
「AGEビルダーを動かすための材料(あるいはエネルギー)が足りない!」という話なら補給の重要性を説くエピソードが作れるだろうし、「どのような武器を生産するのがもっとも効果的か、そのためにはどのようなデータが必要になってくるのか」というのを作りこめば、後方の整備担当チーム(パルガス爺さんやエミリーたち)も活躍させられる。すごくおいしい設定なのだ。スタッフが使いこなせれば、という前提条件はつくけど。
あと、レベルファイブは昔っから人間(≠キャラクター)を描くことがまーーったくできない会社なので、濃密な人間ドラマとか理路整然としたストーリー展開とかにはいっさい期待しちゃダメだ。ステレオタイプなキャラクターによる紋切り型のかけあいと支離滅裂な超展開が容赦なく続くだろうから、それが嫌な人は見ないほうがいい。
ああ、でも人物に魅力がないとさんざん言ってるけど、初期のゴメス艦長やUCのオットー艦長のようなやる気のない連邦軍人っぽいあの拘束された元ディーヴァ艦長が今後どうなるかだけちょっと気になる。復讐心にかられて転落人生を歩むか、それとも更生して名艦長となるか。彼を拘束して艦を乗っ取った副司令は最初見た時「ティターンズかお前は!」と思ったけど、どっちかといえばエコーズとかスペシャルズって感じだな。連邦軍の陰の部分って感じ。ぜひ、副司令と元艦長とは真正面から対決してもらいたい。

*1:無印種もそういう設定はあったけど、超兵器のインフレの前に霞んじゃったから……