コレン・ナンダーはゼクスの成れの果てなんてよく言われるけど、むしろあいつってウィングゼロに乗ってた方の人間じゃないか? なんてことをちょっと思った。
コレンの過去は完全に謎に包まれていて、「ガンダムちゃんにコケにされた記憶がある」「月光蝶の発動を目撃していた」「長いこと冷凍刑にされていた」という以外は本編ではいっさい語られていない。はず。
で、彼の回想に出てきたウィングゼロなんだけど、ガンダムW本編に登場したのは最初に作られたゼロそのものではなくて、封印されていた設計図を元にカトルが新たに組み立てたものなんだよな。と言うことは、「世界が眠る日」においても∀(もしくはターンX)に対抗するために、爆破されたゼロの設計図を掘り起こしてまた新たに生産した、という可能性だってありえるんじゃないかと思うんだ。で、コレンはそれに乗ってたと。つまり、コレンはゼクスでもなければ、ましてやヒイロでもない。コレンはあくまでもコレンというのが俺の考え。
コレンの言う「ガンダムちゃんにコケにされた」というのは、もちろん∀に負けたという記憶もあるのだろうけど、あるいはゼロシステムの実験台にされて精神汚染を受けてしまったということなのかもしれない。コレンが記憶を失い放浪していた頃に、「ここにいる今を大切にしねえと、自分がどこにいたのかわかんなくなっちまう」と発言していたのは、無理矢理に未来を見せようとするゼロシステムの恐怖がそうさせていたのかも……という、俺のしょうもない妄想。まあ、コレンいわくガンダムは「宇宙移民を長年いじめてきた白い悪魔」であって、「コロニー解放のための最終兵器」であるゼロの本来の性質とはことなるんだけどもさ。