ロンドン滞在中の某氏が久々に食ったフィッシュアンドチップスがやっぱり微妙だった、という事を書いていたので、思い出したようにこれを貼る。

やる夫と食べるイギリス料理
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AA小説における名作中の名作、「やる夫で学ぶヴィクトリア朝のイギリス」の作者による作品。作者は文化人類学関係の研究職についているらしく、地道なフィールドワークによる考証に裏付けされた緻密な描写と、それを盛り上げる巧妙なストーリーテリングは健在。個人的に圧倒されたのが、産業革命期における食糧不足と劣悪な環境がイギリスにおける「料理」という文化の衰退を招いたのだ、とする大胆な仮説*1
「ジェイミーのスクールディナー」という、イギリスの給食問題を扱ったテレビ番組が有名だけど、そこでは給食費削減の煽りを受けて学校給食が安価なジャンクフードだらけになってしまい、結果として味覚が破壊されてしまった子供たちが次々と生まれている、という社会問題が映されていた。いくら何でもこりゃひどいってことで、自然食を中心にした献立に変えようとすると、その子供の親が猛反発。彼らの目には子供に無理矢理に自然食品を食べさせるのは虐待に映るようで、いわゆるモンスターペアレントかな? と思ったんだけど、どうも違うらしい。別の番組の企画でアメリカのとある町でも同様の食事改善をやろうとしたら、なんと親の代から料理の知識がまったく抜け落ちていたという。知識がないから出来合いのもので済ませるしか無く、しかも過当競争により安い加工食品しか手に入らない*2
つまり、親の代からそういう貧しい食生活しか送っていないため、ものの味というものがわからんというわけなのだ。上のやる夫小説の仮説通りだとすれば、イギリスという国はもう250年ちかくもそういう食生活を送っていることになるわけで……。
最近はEUの発足などもあって各国のうまい食べ物が入ってくるようになったというが、土着の食文化そのものは結局そのまんまなのかもしれないな。
 
しばらく動画紹介とかもやってなかったなーと思ったので貼っとこう。過去に載せた動画も重複しそうだけど気にしない。

三国志を題材にしたRPGってありそうでなかなか無いんだよなぁ。ストラテジーSLGが苦手な俺にとっては、こういうゲームがもっと増えてくれると嬉しいんだけど。1本あたり10分前後で内容たっぷりというテンポの良さがいい。

いわゆる箱庭育成ゲーム。一時期XBOX360本体とセット販売されていたので、知っている人も多いかもしれない。伊集院光がラジオでネタにしていて興味があったものの、洋ゲーということで敬遠していたんだけど、これは日本人にも受け入れやすいデザインではなかろうか。かわいい。

回を追うごとに技術力が上がっていく動画。原作そのものは非常にシンプルな作品だけに、序盤は手探りっぽいものの、方向性が定まってからの盛り上がり方がすばらしい。

エゥーゴティターンズ・連邦・民間のそれぞれの視点から混迷のグリプス戦役を追う大河ドラマ架空戦記。まだアクシズは登場していないのに、いやほんと、Ζガンダムってややこしい作品だなぁ。そこがいいんだけど。うp主が魔王エンジェルの大ファンとのことで、大変かっこいい麗華様が見られます。うっひょう。

*1:仮説としたのは、それだけでは地方の食文化まで衰退したのはなぜかわからないため。よくよく考えてみれば、サイダー(イギリスではリンゴ酒つまりシードルのこと)やスコッチなど地方によっては名産品もあるのだが。

*2:いつの間にか牛丼やハンバーガーが安っぽい料理の代名詞になってしまったように(ちゃんとした店の牛丼はうまいのだが……)、過酷な価格競争が品質の低下を招き、さらに売れ筋にならない食品は淘汰され、ますますバリエーションを乏しくしていくために、食べ物に対する選択肢がどんどん減らされていくのだ。