2011年9月13日。
ニンテンドー3DSカンファレンス2011に行ってきた。
結論を先に述べる。
「ニュースはなかった。それがニュースだ」
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=4341

ともあれ、2011年9月13日時点で、任天堂は不確実な大きな絵を描くことをやめ、
今、確実にできることを実行したのだ。

俗に「犬が人を噛んでもニュースにはならないが、人が犬を噛むとニュースになる」
というが、ソフトの説明は「犬が人を噛んだ」に属す。

当たり前のことを当たり前にやったがゆえに、ニュースにしにくい。
どちらが正しいかは読者のご判断にお任せするが、今日の出来事を強引にニュースにした記事は、
眉につばをつけて読んだほうがいいと私は考えている。

要するに、任天堂は値下げ以降は奇策に出ずに、目の前にある課題をひとつひとつ解決するというごくまっとうなことをやっているよという話。Wiiの時はサードパーティーの取り込みで伸び悩んだので、今度はこれでもかというくらいソフトを充実させました、3DSはここから本格的に動き出しますよ、という話。つまり、今のところは足場固めからはじめようという方針なわけだね。中途半端な状態でケータイアプリ業界に殴り込みをかけてもメリットはないし、最悪ケータイバブルがはじけた時にVitaとも共倒れしかねない。3G通信の可能なVitaならスマートフォン業界と競争もできるだろうが、3DSにあえてそれをやる意義はないから、そういう意味では堅実な判断だろう。
ソーシャルゲームバブルの尻馬に乗っている人たちにとってはつまらないニュースでしたね、ということで、安易に対立構造へ持ち込もうとする既存メディアへの批判がメインかな。
だいいち、任天堂VSグリー&モバゲー&アップルみたいな対立構造を勝手にこさえてあおっている人の大半は、どうぶつの森トモダチコレクションという革命的ソーシャルゲームの存在を完全に見落としている時点で「ソーシャルゲーム」という定義を間違えているのではないか。率直に言えばサービスそのものの内容ではなく、料金システムにしか興味がないってこと。