ドラクエの歴史的にドラクエ10の異種族を考える。

ドラゴンクエストX』はどんなオンラインゲームに!? 新作発表会をレポート
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男性エルフはシリーズ初登場。それまでは女しかいない種族だったので新鮮。10のエルフは定番の長身美形種族ではなく、指輪物語以前の妖精的なイメージに近い雰囲気。よく見ると背中に羽根らしきものもみえる。ケセランパサランのようなものを従えているが、これはゼルダの伝説のコキリ族のようなものだろうか? エルフはシリーズごとに設定が大きく変わっている種族で、登場したのは3、4、5。意外と少ない。8にもひとりだけ登場するが、出自は不明。基本的に人間嫌い。作品によっては人間に迫害されていたりもする不憫な種族である。ただし、5のエルフはきわめて特殊で、季節を司る妖精の国の住人で子供にしか姿が見えないという特殊な体質の持ち主だった。4から数百年後という設定なのにもかかわらずほとんど別の種族と化しているのは、謎の大規模地殻変動に匹敵する不思議である。この辺の裏設定詰めたら興味深いSSが作れるかもしれない。
オーガはオーガシールドが有名だが、実はドラクエにはほとんど登場しておらず、4の鉄球魔人系や、7のシールドオーガ系(もちろんオーガシールドから来るダジャレ)、8のレッドオーガぐらいしかいなかったりする。5にオーガヘッドというモンスターがいるが、こいつは小鬼が集まってオーガに擬態しているだけの偽物。PS2版で会心の一撃で倒すと正体が判明する。
ドワーフは5にちょっとだけ登場している。盗賊の鍵の技法を開発したおじさんと、その息子のザイル君。ザイル君はドワーフの息子という肩書きだが、その姿はどう見てもオルテガエリミネーターの子供。リメイク版では仲間にできたが、なんとモンスター扱いという悲惨さだった。盗賊の鍵のおじさんと同じグラフィックのキャラはドラクエ5中のあちこちにいるので、もしかしたら5の世界においてはポピュラーな種族なのかもしれない。グラフィックが同じだけでただの人間という可能性がもっとも高いのだが。ドラクエにおいては、むしろドワーフのイメージに最も近いのはホビット族だろう。指輪物語でおなじみの陽気なチビではなく、ガンコなヒゲの一族として登場していた。なんでドワーフやノームではなくわざわざホビットと名付けたのかは不明である。3、4、7に登場。エルフと同様、人間に対してはあまり友好的ではないが、信頼を得ることが出来れば頼れる味方となる種族として描かれていた。また、6にはダークホビットという一部のプレイヤーにトラウマを植えつけたモンスターがいるが、他作品のホビットとの関係性は不明である。でも姿格好は従来のチビのイメージに近い。
ウェディとプクリポは今回初登場の種族。
ウェディはウンディーネが由来だろうか。似たような名前のモンスターに6のオンディーナという奴がいるが、こいつはマッドロンや船幽霊の上位種に当たるキモカワ系モンスターである。ザキを使ってくるマッドロンほど怖くはないためかいささかマイナー。他に水と関わりの深い種族では、6・7の人魚族がいる。大変に長寿で、人魚の肉を食べると不老不死になれるという言い伝えのためかやっぱり人間に迫害されている。
プクリポは7のプチット族やコロボックル族を彷彿とさせる種族。スクエニはプチット族をスライムと並ぶマスコットとして定着させたいようだが、今ひとつメジャーになりきれていない微妙な連中である。デザインとしてはCOWA! やネコマジン等、DB以降の鳥山作品に多くみられるキャラクターに近い。雰囲気はFF11のタルタルを彷彿とさせるものの、どちらかといえば遊び人や笑わせ師といった職業がメインになると思われる。