AA小説を読むようになってからケータイ小説とかそれほど捨てたもんじゃないと思うようになってきたなぁ。メディアに適した表現方法を用いるのは悪いことじゃない。問題はそれでどこまで面白いものを書けるかどうか? っていうこと。

やる夫が聖地巡礼を機に町おこしに取り組むようです  その1
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-entry-2766.html

有名な鷲宮商店街の町おこしを元にしたフィクション。アレから5年経つというのに未だに盛況、むしろ客足は増えてきているというのだから、これはもう地元の努力が結実した結果だろうな。勘違いして大失敗するケースも多い中、いかにして成功にこぎ着けたか? っていうことを考えるテストケースとしても面白い読み物になっている。埼玉県民としていちどは行ってみたいと思うのだが……。
作者はオタク産業と町おこしについて卒論を書いた人だそうで、緻密な取材に基づいたストーリー運びが魅力。やるやらが非ヲタっていう設定も新鮮。
しっかし最近はマナーの悪い聖地巡礼ヲタも増えてきているというから、安易にマネはしにくくなってきているのかねえ。
 
AA小説といえば、まおゆうの書籍版も気になってきてはいるんだけど、あれ「ファンタジーRPG世界に近代経済学を持ち込んでみる」っていう設定の妙が俺のいちばん気に入っているところなんで、そこがパワーアップしてないとあまり買って読む気にならないかなぁ。科学やテクノロジーによるものではなくあくまで経済学っていうところがいいんだよなぁ。