アレの一話をみた。普通すぎてなんとも言えない、としか言いようがない。もう2〜3話見て行かないとわからないな、これ。何事も食わず嫌いはよくない、というのは00で経験したし、あれは尻上がり的に面白くなっていったタイトルだった(逆に終盤が好かんという人も知り合いにいるから、ユニークなタイトルだったとも思う)ので、今回もそれを期待して最後まで付き合っていく所存なんだけど。
ただ現時点でちょっと不安なのが、アイデアの割に今ひとつ盛り上がりに欠けるんじゃないのか、と言う臭いがただよっていること。実際アイデアはすばらしいし、基本的な構成はきわめて王道的にできている。キッチリと「動き」で人物やMSを表現する演出もすばらしいし、キッズアニメらしい明るめで原色よりの色彩も新鮮だ。そういう意味では完成度の高い1話だと思うんだけど、反面、「なぜこの素材を使っておいてこの程度の出来栄えなのよ」という不満もあるんだよな。まず、最初から最後まで一本調子なのは良くないと思う。もっとメリハリをつけて、グイグイと感情に訴えかけてくるぐらいのことをしてくれてもいいと思うんだよ俺は。
なんつーかな、俺が日野晃博の脚本を気に入らないのは、淡々とイベント消化して行っているだけでそこに何のカタルシスもないから、今ひとつ自分の感情が動かされないところにあるんじゃないかなって思う。どうしても、作中人物の視点から一歩引いた視点で見てしまうんだよね。感情移入を妨げられて、他人ごとみたいに解釈してしまうというか。この人はどうも人物の設定を考えるのは好きだけど、人物の内面を描くこと自体にはあまり興味がないのかもしれない。だから、どのキャラクターも淡白な反応しかしないし、イベントを消化するためだけに動いている。ぶっちゃけてしまえば、キャラが生きてない。
イナズマはそれでも「超次元サッカー」というコンセプトを徹底して押し通して成功した(と思う)から、Gガンにおける師匠みたいに、開き直って全力でバカをやれるきっかけができれば、化けるかもしれないんだよな。その辺に微かな期待を乗せてみようか。