なまじ「RPG」を名乗っているせいで、というのもあるけれども

 ドラクエやFFと比べるよりは、ゼルダの伝説あたりと比べたほうが分かりやすいゲームだと思う。
というか、日本と欧米では「RPG」というもののジャンルの捉え方の時点でまったく違うベクトルに行ってしまっているので、このゲームに感動したからといって(あるいは最近買った日本製RPGが気に入らなかったからといって)変に欧米にかぶれたり、日本叩きに躍起になったり、卑屈になってみたりする必要はまったくない。オブリとFFを比較して優劣をつけようとするのは、マリオカートグランツーリスモを比べたり、エースコンバット怒首領蜂を比べるぐらい愚かな行為だといわざるを得ない。もちろんこの両者のいいところを取り入れればとんでもない神ゲーが生まれるかもしれないので、そういう夢のある議論はどんどんやるべきだと思うのだが。
 
 さて本題。
「メインシナリオはほっといてもいいが、あまり長期間放置しすぎると敵のレベルが上がって色々しんどい」ということを小耳に挟んだ。まぁ難しくなったらそれはそれでやりがいがあるというものであるが、初回のプレイでわき道プレイをしすぎるのもどうかと思ったので、最初のダンジョンをクリアしてみてから決めることにした。
面倒なので例の便利なファストトラベルで目的地に一気に行く……いともあっさりと返り討ちに。
悔しいのでスケルトン召喚の魔法を覚え、再挑戦してみることにする。一人旅が基本のこのゲームにあって、モンスターとは言えど仲間ができるのは非常に大きい。といっても、召喚魔法のスキルはまだ無いので、ひたすら「魔力の兜(魔法でできた兜を20秒間だけかぶることができる)」を唱えまくってスキル上げをすることに。ただじっと突っ立って呪文を唱えまくるのもアレなので、自分のいたコロールの町から目的地であるクヴァッチの町までを歩きながら呪文の訓練。ちなみにMP(このゲームではマジカと呼ぶ。マジりょくでもマジちからでも無く、マージマジマジカである。英語表記もMagicka)は時間とともに回復し、また周囲に敵がいない状態でセレクトボタンを押せば一時間単位で休息をとり、HP・MP・スタミナともに回復する。メジャースキルが一定値に達したときに宿屋に泊まるとレベルアップする。Wiz形式。ちなみに俺のキャラの場合召喚はマイナースキルなのでいくら上げてもレベルには関係しない。
途中にいくつかのダンジョンを発見し、さすがに余裕は無かったので中には入らなかったものの、その入り口で野営をしている盗賊団に絡まれ、返り討ちにして装備を頂戴してみたり、フラッと寄ってみた山小屋でクマ退治を依頼され、ついでに畑のトウモロコシを拝借(なぜか農作物はパクっても犯罪にならない。クマより悪質な俺)しつつ薬草を集めて適当に調合し毒薬を作ってみたり、明らかに何かありそうな石碑を見つけて見たり……
いきなりさっきやられたダンジョンに飛び込むのは怖いので、隣町で準備しようと思ったら寄ってきた偏執狂のおっさんを衛兵に突き出したり。
なるほど。これこそがこのゲームの本質であるわけだ。