テンポ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2006/11/30
- メディア: Video Game
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ATBが革命的なのは「戦闘にアクション性を与えた」という点なのは言うまでもないんだけど、実はそれだけじゃない。そもそもFFはポーズできるし、ウェイトモードにすればいつでも時間とめられるし(死の宣告や制限時間イベントはともかくも)。魔法コマンド開いて必死で作戦を練ったのはだれもが通る道。そういう意味ではマザー2はさらに時間に対してシビアだ。あれは「間に合え……間に合え……!」と祈りながら必死でボタン連打するからなあ。コマンドミスして冷や汗かくし。
個人的にFF6のもっともすごいところは「演出中も普通にゲージが溜まる」というところだと思う。実はこれを採用しているのはFFシリーズの中でも、FF6、FF9、FF10-2、FF11、FF12しかない。このうち、FF9は処理の重さをカバーする(コマンド入力から発動までが異常に長い)ため、FF11はオンラインゲームである以上完全リアルタイムじゃないと話にならない、という理由があるためなのだが、それ以外のFF6、FF10-2(たまに止まるけど)、FF12の戦闘ペースがやたら早いのはそのためなのだ。そしてもう一つは。当たり前のように見過ごしているけど、エフェクト中でも平気でコマンド入力が可能だということ。この二つの要素が重なっているので、おっそろしくサクサク戦えるゲームになっているのだ。もちろん、エフェクト時間が長くなってくるとこの手は使えないんだが。エフェクト中に順番を飛ばしてしまうとキャラの行動順が関係なくなってしまうので。だからFF10-2ではチェインボーナスをつけてキャラの行動順そのものに意味を持たせたし、FF12ではオート戦闘がついていてその上複数キャラが同時に行動できるようになってるわけだ。たぶんちがうけど、結果的にはそういうことだ。
長くかいたけど、要するにFF6の戦闘はテンポがサイコーだ、ということです。敵や技が変なのはしょうがないとして。
しっかしタコにぶっ飛ばされてマッシュ漂流とか、滝にダイブするのが正規のルートだとか、いつ見ても超展開だなー。もう少しなんとかせーよ。でも、ゲームである以上無理やりにでもボスキャラは出さなきゃいけないし、次のイベントにも繋がなければいけない。マッシュがぶっ飛ばされた理由だって、シャドウ・カイエン・ガウの三人をプレイヤーに操作してもらうためのものだし。ゲーム的にちょうどいい落としどころをつけるにはもうギャグで済ませて笑い飛ばすしかなかったんだろうな、あのタコのせいにして。そう思うとけっこう偉大な奴だ、オルトロス。ゲームで大嘘がつけた時代の最後の生き証人かもしれない。奴関係のイベントがもしPS3とかでリメイクされたら、もう冷笑しかでないんじゃなかろうか。なまじ絵がリアルになったFF7やFF8で「そりゃねーよ」という意見が出たのも、わかる気もする。