龍虎の拳をダウンロードせざるを得ない

ニンテンドーポイントプリペイドカード 1000

ニンテンドーポイントプリペイドカード 1000

VC版は1のみ販売中。900円。
 PS2版の「天地人」がシリーズ3本セットでしかも安いのでそっちを買おうと思ったのだが、「PS2はオリジナルと比べてかなり難しい」という情報をVCスレで発見。どのみちオンライン対戦を使う気はないので、一本ずつVCで買うか、まとめてPS2版を買うか悩んだ末、VC版のほうを購入してみた。2はともかく外伝は容量的に配信されるかどうかかなり怪しいが……
 初代龍虎の拳は俺の思い出の詰まったソフトなのだ。地元のスーパーのゲームコーナーに悠然と置かれていたそれは俺の心をつかんで話さなかった。まだまだボイスが珍しかった時代に「リョウ・サカザキ。さらわれた妹を探すため、危険な街サウスタウンに乗り込む……」「武器を持った奴が相手なら、覇王翔吼拳を使わざるを得ない!」などなどの長いボイス。デカ過ぎるキャラクターももちろんのこと、ズシンと重い攻撃の重量感*1、ステップ移動の爽快感、ダメージを受けるごとに腫れていく顔や下がる拳、気力を駆使した味わい深い読み合い……確かに大味なゲームではあったが、龍虎は小学生時代にストIIの次にやりこんだ格闘ゲームであり、ヘタなりに長い俺の格ゲー暦の中でも心のふるさとなのである。単に周りが「ストIIか餓狼か超武闘伝か」という状況で、ストIIはともかく餓狼と超武闘伝はてんでヘタクソだったから、というのもあるが。というわけで、今でもKOFはまず龍虎チームからはじめるし、ストZEROではダンを愛用している。
 さすがにネオジオは買ってもらえなかったのでSFC版をやっていた。このSFC版というのがなかなかのクセ者で、グラフィックは目も当てられないほどショボショボだし顔も腫れやしないのだが、それ以外はなかなかに頑張った移植であり、パンチの重量感、必殺技の爽快感、あのスパーン音や対戦前デモ、キングの下着までもしっかり再現し、さらにCPU専用キャラには怪しげな超必殺技まで追加されるというサービス振り。さすがにバイクにまたがって「覇王翔吼拳を使わざるを得ない」のデモはカットされていたが。極めつけはエンディングで、当時は謎に包まれていたエンディングが餓狼伝説とのミッシングリンクという形で初めて示されたのである。このエンディングはSNK公式のものではないが(当時はまだ若いはずのギースが老けていたり、彼と対立関係にあるはずのMR.BIGがギースの部下だったりする)、こうした同社の他作品とのクロスオーバーは子供心を強くくすぐった。これがのちに、餓狼スペシャルでのリョウ参戦、龍虎2でのギース参戦を経てKOFへとつながると考えると非常に感慨深いものがある。
 そして龍虎2が発売されたが、当時の俺は格ゲーから離れてFFばかりやっていたため、前作を超える良移植といわれたSFC版龍虎2を買うにはいたらなかった。それでも魅力的なタイトルではあったので「高価なネオジオが相手ならサンタさんに頼まざるを得ない」とか頭の悪いことを考えていた記憶はある。
 そんな俺も高校生になりようやく念願のネオジオを入手。中古屋へ駆け込み龍虎2のROMを1000円で購入、かねてからの夢をかなえようとワクワクしていたが……その夢ははかなく消えることとなる。龍虎2はあまりにも難しすぎたのだ。実はこのサイトにもあるとおりパターンにはめさえすればなんともないのだが、そんな事に気づくはずもなく。ストIIのベガ並みの超反応を繰り返すCPUの前に完膚なきまでに叩きのめされ、俺の龍虎は終わりを告げたのだった。あとはゲーセンで外伝をちょこちょこやる程度だったし、CPUを3人くらいまで倒せれば良いほうだった。
 そういうわけで、いつかはリベンジしたいと思っていたゲームなのです。
 小学生のころからストIIばっかやってきたせいかSNKのゲームとは妙に相性が悪いのだが、餓狼伝説で鍛えたせいか意外にもスムーズに進みMR.BIGまではノーコンティニューで到着。ええもちろんイージーモードですとも。覇王翔吼拳はすんなり会得できたが氷柱割りとビール瓶切りはことごとく失敗。これらのボーナスゲームはクリアすると体力や気力ゲージがアップするので、完全クリアを目指すなら是が非でも攻略したいものである。

*1:とくに暫烈拳のスパーン! という音は格ゲー随一の名効果音である。KOFでも95までは使われてたし、カプエス2でも復活したしね