おくやみ

 勘弁してくれ、なあ、勘弁してくれよ、……俺たちはこれからどうすりゃいいんだよ、え? 教えてくれ……、教えてはくれんのだな、もう……。

 惜しい人を亡くしました。56歳。役者としては若すぎる歳であったことを思うと悔やまれてなりません。むしろ肺がんという大病を患いながらも(とくに俳優という職業にとってもこの病気は致命的だったでしょう)、つい最近までご活躍されていたことを思うと、まさに一生を芸にささげた方であったのだという事実に、感動を禁じえません。今日はガンダムのサントラとともに涙を流しながら、氏の思い出でも語り明かすとしましょう。
 ガンダム暦の浅い俺にとって氏という存在を最も強く意識させられたのはるろ剣の斎藤でした。るろ剣アニメ版は俺の中で聖典です。その中でも、斎藤のもつ氷のような冷たさと研ぎ澄まされた意思は、氏の演技によって完璧なものに仕上がりました。ほかのキャラはだいたい声を忘れてるんです(たまたま今日Yahooで無料配信されてるのを見て思い出したぐらい)が、彼だけは氏の声しか出てきません。それだけハマリ役だったんです。
 さらに何といっても艦長の存在は忘れられません。あのちょっとヒステリックな性格と、エリート軍人特有のガンコさを持った「近寄りがたいオッサン(でも19歳)」1st序盤から、シリーズを重ねるにつれ、軍人としての本分をわきまえながらも人情味のあふれる名艦長へと成長していった彼。
 あと、個人的には天津飯より天下一武道会の司会の人(二代目、初代は内海賢二さん)のイメージのほうが強かった……。お下げの女を追い掛け回していた奴もいた……。
 役とはいかにあるべきか、役者としての心得を徹底的に教え込んでくれた、すばらしい方でした。
 金が無いなんていってられません。ちょうど給料日だったからとかいう理由でもあるけど、明日速攻でΖ3予約してきますよッ!