フルボイスのゲームって、すごく豪華なように感じるんだけど、やってみるとおっそろしく退屈だったりすることってありませんか。
いやね、MGSやFFあたりはまだ良いんだ。あれはベースにしてるのが映画だから、プレイヤーがテンションを保っていられるギリギリの尺をカッチリ計算した上でムービー作ってるでしょう。最近のMGSの無線はちょっと、怪しいけども。
ただ、低予算で作られるAVGはしょうがないにせよ、問題はRPG。特にラノベよりのやつ。あれ、シナリオの出来がよくても演出がショボいと眠くなっちゃうので嫌いなんですよね。いちばん嫌いなのが、画面に何の変化も無いくせに画面に表示されるメッセージをダラダラ読ませているだけのやつ。せっかくの役者さんの熱演を殺してしまっている。*1
文字情報にのみ頼らざるを得ない小説では、様々な事象をセリフで表現しなきゃならんから、そこで使われる言葉遣いは現実の会話よりも冗長なものになるんだけど、えてしてこういうセリフというのは、声に出して読み聞かせることを考慮に入れてない。もちろん例外はあるけど、多くの小説が映画化されるときに、セリフを尺に応じて書き直す必要が出てくるのはこのせいなんだと思うんだ。
ただ、明確に「尺」というリミットのある映画とちがって、ゲームというジャンルでは、容量というリミットはあれど、時間的な制約はないといっていい。だから、映画なら冗長としてカットされるようなセリフでも、容量の許す限りいくらでも入れてしまうことができる。さらに具合の悪いことに、そういう長い長い会話パートを入れることがカッコイイという風潮がはびこっている……結果、出来上がったのはプレイするたびに眠くなる退屈なゲームという結末。
まぁ、そういう文章に出くわしたら遠慮せずに読み飛ばせばいいんだけど。フルボイスゲームだと、セリフが読まれている途中で切られてしまうから、プレイしてる側としても気分が悪い。
これ、もったいないよな。お金かけて役者さん雇ってまで作ったイベントシーンなのに、聞いてもらえないわけだから。最初から聴いてもらえないのなら、それは予算のムダということになる。セリフをもっと工夫していればちゃんと聴いてもらえたかもしれないセリフなのに。
俺がフルボイスゲームが嫌いなのはそんな理由です。

*1:俺の好きなノベマスやアイマス架空戦記というジャンルも、そういう脆弱さは持ってるんだけど、あれらはニコ動のコメント機能にかなり助けられている側面がある。セリフが退屈なら、コメントを読んでればいいからだ。もしこれがYoutubeなどのコメントが動画上に表示されないサイトで作られていたら、動画の持つ魅力は半減していただろう。おそろしい。