自分が何の価値も無いゴミであるという事実に目を背けて浮かれていた。
積み重ねてきた人生の重み、いうなれば人間としての質の差をまざまざと見せ付けられ愕然とする。人間の根本的な部分で俺は間違っていたのだ。迂闊。誰もが出来て当たり前のことが理解できない。これが俺? 俺の能力ってこの程度だったの? なら、俺がいままでやってきたことって……
人生を無駄に生きてきた代償。取り返しの付かぬ失態。なにか、なにか俺のようなカスでもできることはないのか。カスは所詮カスでいるしかないのか。
どんなにあがこうが、俺は凡人でしかない。いや、凡人というレベルにすらたどりつけていない。凡人よりもヘタクソだからだ。そんな当たり前のことも忘れて、俺は天狗になっていたようだ。死んでしまえ。
俺にはオリジナリティが無い。致命的にだ。何をやってもたんなる焼き直しになってしまう。やりたいと思えば思うほど、何も出来ない。
どうする?
どうする?
どうする?
わからない。
本気でわからない。
何がわかってないのかもわからない。
駄目だ。
あきらめろ。
それは嫌だ。
じゃあ、どうするんだ。
…………
お前が進もうとしている道に向かっている者は、みんな出来ているんだぞ?
それなのにお前は、こんな簡単なこともわからないのではないか。怠惰な豚め。